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アイコニックなスタイルを今に受け継ぐ、ヘリテージダイバーズ





ロンジン ノーチラス スキン ダイバー Ref.6921(1958年)。

 1950年代に入ると、マリンスポーツへの人々の関心が高まった。特に知られざる海中の世界へと誘うダイビングは世界的なブームとなり、ダイバーズウォッチもかつての軍用から民生用へと、そのステージを変えていくこととなる。1958年にロンジンが発表したノーチラス スキンダイバーも、こうした背景から生まれたものだった。

 ブランド初となる一般ダイバー向けに開発されたノーチラス スキンダイバーは、水深に応じて気密性を高めるピケレスSAのコンプレッサーケースを採用し、12気圧の防水性を備えた。ねじ込み式ケースバックにはダイバーのレリーフが刻まれ、40mm径のケースには、1万8000振動/時の自動巻きムーブメント、Cal.19ASが採用された。

 ピケレスSAは、当時スイスに存在したケース専業メーカーだ。同社は1939年に設立され、水圧に応じて膨張する特別仕様のOリングガスケットを用いたコンプレッサー技術で特許を取得。当時、多くの時計ブランドが同社のケースを用いたことでも知られる。ロンジンも同社の防水ケースを採用する一方、アローシェイプの時針や3・6・9・12のアラビア数字を組み合わせ、現代にも受け継がれるロンジン ダイバーズのアイコニックなスタイルを確立したのである。


スーパーコンプレッサーケースを備えたRef.7042は、1959年に誕生。写真は1963〜65年にかけて作られたRef.7594。ムーブメントも19ASから1万9800振動/時のCal.290に進化した。


ねじ込み式のケースバックには、ダイバーのレリーフがあしらわれている。タグホイヤー カレラ銛を用いたスピアフィッシングは当時人気のダイビングアクティビティだった。

 そして1959年、ピケレスSAはそれまでケースの外側に設けられていた回転式ベゼルをダイヤル外周に内装し、2つのリューズを備えたスーパーコンプレッサーケースを発表した。1964年、ロンジンはこの新しいケースを使用したダイバーズウォッチ Ref.7042をリリース。それまでの120mから200mへと防水性が向上し、その性能に磨きをかけた。
 さらに1967年に発表したスキンダイバークロノグラフでは、ロンジン伝統のクロノグラフにボルドーカラーのベゼルを組み合わせることで、防水性だけではないダイバーズウォッチの魅力をさらに広げた。スタイリッシュなカラーリングは日常にも映え、そのDNAは最新作にも受け継がれている。